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2012年6月22日 (金)

G空間エキスポ行ってきました。横浜パシフィコ

「震災に備えてG空間情報を有効活用する仕組みをどうつくるか?」GIS学会主催

「良い日本を作りましょう!」(縦割りやビジネスでなく)という言葉が印象に残った。

発表要約(私見も含めて)

「東日本大震災における地理空間情報の利用:その効果と課題」 長坂俊成 防災科学技術研究所

ボランティア支援マップsinsai.jpが7時間で立ち上がった。利用データは期間限定でクラウドで共有された。

問題として、日ごろ使う必要のないデータを誰がどのように持っているか、そして個人情報の取扱を含めた利用ルールの標準化ガイドラインが必要である。

標準API、分散総合運用のツールはそろっている。それを実データでマッシュアップしていく。

クラウドはPaaSではなくSaaSで提供した。

企業や省庁は現地に機材をおくってくれたが、電源、インターネット環境のないところでそれもLANケーブルもなく、ネットの整備は誰がやるのか。コンテンツの組み合わせのイメージが出来ていない。

実際、現場ではPC・プロッタ・通信環境を整えて支援を行った。

危機管理の方策では、たとえば釜石のバックアップを遠野市が行ったが、そのオペレーションはどうするのかといった想像力が必要だ。魂の入っていない危機管理ではだめ。

「自治体における地理空間情報の利用:効果と課題」 醍醐恵二 浦安市

阪神大震災を受けて浦安市では、住民基本台帳の4情報のみをGISとリンクさせ、1ヶ月に1回更新をしている。このことで、下水道の復旧状況の把握は正確に行うことが出来た。

市が担当する下水道は、3/20まで復旧の目途が立たなかった。市民は被害の復旧がいつまでに終わるのかを知りたかったため、4/16日までと宣言した。

震災時は情報が膨大すぎて、職員がGIS入力の対応をできなかった。紙の地図に被害状況をいれて、最終的にGISに入力した。

「ライフライン・交通事業者における地理空間情報の利用」 小林三昭 JR東日本コンサルタント

GDMSというシステムが既に作られていたため、震災後の国土地理院の空中写真を利用し鉄道の被害状況把握と、路線の復旧計画にも使用できた。

課題としては、県と市町村など誰がどういうデータをいつ入力するかの運用である。

「カーナビゲーションデータの利用」 八木浩一 ITS Japan

ITSジャパンはETC、カーナビの利用による渋滞解消、温暖化ガス削減等を研究している。

各自動車カーナビメーカーからのデータを2010から共有開始した。これはカーナビ所有者の会員登録制システムで、自分の車の軌跡を共有して良いとした方のプローブからのデータを利用している。Hondaは2004中越地震の際、通行可能路線のデータ提供を行っている。今回も12日10時から提供を行った。

東日本大震災では3/19から各社のデータ統合版が提供され、1社のデータでは通行不可と考えられていた箇所も通行できることがわかった。また後にトラックメーカからのデータで大型、中型のトラックが進入可能かもわかるようになった。

このデータに国土交通省の被害状況も追加されたが、通行不可の場所が住所のみで記されているため地図に入力の際苦労があった。

震災では、硬いシステムと柔らかいシステム(ツイッター。SNS)が必要で、緊急時・応急時・復旧時に適切な情報が必要となる。

「ボランティアによる地理空間情報の収集・統合・利用支援」 古橋太一 東大空間情報科学センター マップコンシェルジュ㈱ 

ハイチ地震では日本からのオープンストリートマップ(OSM)を用いた支援を行った。

震災後、クローラーと呼ばれる情報発信チームが乗り込んでパノラマ写真、上空からのリモコンヘリによる空中写真等を行い支援を行った。

一億総伊能化(伊能忠敬のように地図を作る)が目標である。

パネルディスカッションを紹介する。

・国の内閣府が防災GIS運用のイメージをしっかり持って、他の機関と協働すべき。

・即時の情報は市民からの情報をGISシステムへ入れることが被災状況把握に重要。それがわからないと、復旧の時間が発信できない。

・現場では紙の情報とデバイスをうまく組み合わせていくことが良い。

・クラウドとオープンソースを使えばもっと導入コストを削減できる。

・正確なデータを発信しようとしないで、概算でもデータを早く出す。

・これらのシステムには、事前デザイン、ポリシーが重要である。

ここからは私の意見。

 阪神淡路大震災のときと比べて、GISの立ち上げや運用ですごく進歩していることがわかった。

 このシステムが個人情報の保護などのルールを明確にして柔軟に運用されれば、次の災害にはさらに威力を発揮すると思う。

 省庁間の垣根や、ベンダーの利益ではなく、国民の安全安心のために叡智結集が理想である。

 自分の業務からいえば、調査においてデータの表現方法としてGISは今後有効なツールであることはわかるのだけど、まだQGISをPCにインストールしただけで、使いこなしていません。今後勉強して少しずつでも使ってみたいです。

 

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